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しくじり生物

【進化の袋小路?】俺のようになるな!やっちまったしくじり生物Part②

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 こんばんは。MORU(@MORUNUMA)です!

 皆さんは「進化の袋小路」という言葉をご存知ですか?
 簡単に言えば、見る人に「なんでそんな進化をしちゃったの?」と思わせるような生存に不都合な生態や特徴をしていて、ひょっとすると、ほんとにひょっとするとそのせいで絶滅してしまうかもしれない生物の状況のことです。

 今回も前回に引き続き、そんな進化の袋小路に入ってしまったかもしれないしくじり生物について特集していきます!

究極のニート・ナマケモノ

面白過ぎる生態

 しくじり界隈ではかなり有名な生き物ナマケモノですが、改めてその生態を見てみるとやっぱりすごかった!

 ナマケモノは、中央アメリカ及び南アメリカの熱帯雨林に生息する哺乳動物です。
 多くの方がご存知のように、この動物は常に上の画像のように木にぶら下がっており、地面に降りてくることはほぼありません。
 降りてくるのはせいぜい1週間に1回の排便の時ぐらいです。

 この動物は、とにかく運動エネルギーを使わず暮らすことに特化してしまったので、しゅんびんな動きができません。
 木から引きはがされて地面に置かれると、1メートル移動するのに1時間も費やしてしまいます。
 大変のろまなので、天敵のワシには抵抗できないまま簡単に連れ去られてしまうことさえあるのです。

 あまりにも動かないので体にコケが生えることもあります。
 元々ナマケモノの体は木の幹に似せた色をしているのですが、コケのもたらす緑色によってより一層カモフラージュに磨きがかかり、かえって天敵に見つかり辛くしてくれます。

▲コケが生え、緑がかった色をしているナマケモノ

 また、このようにコケも生えるくらいの超低燃費動物なので、1日に必要な食事量はなんと木の葉1・2枚だけ!(その代わり好き嫌いが激しい)
 全然動かない(動けない)のも悪いことばかりではないんです。一応は。

 このようにメリットはありますが、それでも究極の省エネ化が災いしている部分は大きいです。
 ナマケモノは一日中枝にぶら下がっていますが、あれは腕の筋力でぶら下がっているのではありません。
 フック状の爪を枝に引っ掛けているだけなんです。彼らにはもう筋力という筋力はありません。

 筋力だけではなく、内臓機能まで省エネ化してしまったので、哺乳類でありながら自分で体温を維持できません。
 雨が続き気温が下がると、同時に体温も下がるので、そのせいで胃の消化効率も落ち、食べた葉っぱを栄養に変えることができずどんなに食べても餓死をするという謎の現象が起きます。

 しかも、彼らが餓死するのはなにも雨の日だけではありません。
 彼らはガチもんのニートなので、筋力がどうだとか、省エネ化がどうだとか関係なく、そもそも動くのが面倒臭いと感じています。

 基本的に動くことをさぼっているので、いい加減腹が減って来て、「よーし、そろそろ動くか~」と重い腰を上げ始めることもあるのですが、そのタイミングが手遅れなこともあります。
 どういうことかと言うと、もうとっくに体力を消耗しきっているのに動こうとするので、残された体力が動こうとする際の運動量に見合わず、途中で力尽きて死んでしまうのです。

 ちなみにナマケモノは、先にも説明した通り腕の筋力ではなく爪で木にぶら下がっているため、例え死んだとしても木にぶら下がったままです。
 遠目では死んでいるかどうか分かりません。

昔は結構ブイブイ言わせてた

 こちらの画像、なんとナマケモノのご先祖様です。名前はメガテリウム。メガでかいしメガ強そう。
 全長は6~8メートルもあり、体重なんと3トン。大きさで言えば現在のゾウにも匹敵するクラスではないでしょうか。
 それが今じゃ・・・。

スーパーアイドル・パンダ

 動物園でおなじみ、あの愛くるしい姿が特徴の動物、パンダ。
 普段からニュースをご覧の方はご存知だとは思いますが、彼らは絶滅の危機に瀕しており、繁殖も非常に難しい動物です。

パンダの不都合な生態

 まず、パンダのメスが受胎可能になるのは1年間でたった数日しかありません。
 このタイミングを逃してしまうと次の妊娠のチャンスはまた来年にお預けとなるのですが、実は、パンダのメスはオスの選り好みが激しく、なかなか交尾に至ってはくれません。

 また妊娠に至ったとしても、せいぜい多くて2頭までしか生むことができず、2頭生んだ場合も両方を育てることはせず、どちらか片方しか育てません。
 例え取り残されたパンダの赤ちゃんが隣で泣き叫ぼうと、母パンダは気に入った赤ちゃんにしかお乳を与えないのです。
 このため、パンダは生物の中でもかなり繁殖力の低い部類に入ります。

 また、彼らが主食としている竹や笹は栄養が少なく、消化吸収効率が非常に悪い食べ物です。
 このため彼らは、1日中大量の竹や笹をムシャムシャ食べなくてはならないのですが、野生では、時にこの竹や笹への依存がアダとなります。
 竹や笹は、どんなに群生していても60年~120年に一度ぐらいの頻度でいっぺんに枯れるという特性を持っています。
 このため、パンダが暮らしている環境が運悪くこの時期に入ると、辺り一帯から食べ物が消え去り、最悪の場合餓死してしまうことがあるのです。

パンダも昔はブイブイ言わせてた

 こちら、800万年前にいたパンダのご先祖様であるクレトゾイアルクトス・ベアトリクスさんの画像です。
 どうですか?今の愛くるしい姿とは裏腹に、結構ヤバイ目つきしてますよね。この頃はなんと肉食系だったんです。(2つの意味で)

 ところが他のクマとの生存競争に敗れ、彼らは天敵やライバルの少ない標高4000メートル級の高山で暮らす道を選びました。
 ここには植物と言えば笹ぐらいしかないので、彼らは否が応でもこれを食べて生きるしかなかったのです。
 ちなみにパンダのあの超無防備なリラックス態勢は、天敵やライバルがいない環境のせいで身についてしまった完全に野生をナメた習慣です。

存在が既に詰み。哀れなカイコちゃん

 シルクの原料として利用される昆虫、カイコ。この生き物は自然界に存在しないって皆さんご存知でしたか?
 ブタは、人間の食用にするため、イノシシを品種改良し、家畜化することによって生み出されたのと同じように、カイコは、良質な糸をつくらせるため、クワコという蛾を品種改良し、家畜化することによって誕生しました。

 ブタは養豚場から脱走しても、自力で餌を探し回りある程度生き残ることが可能ですが、カイコちゃんは違います。
 カイコちゃんは、人間から餌を与えてもらわないと全く生き残ることができません。
 例えその場所に餌がなくなろうとも、わざわざ他の場所に移動して餌を求めるということをしないのです。そうです。その先に待つのは餓死です。

 また、色が真っ白であるため、野生に居たら真っ先に天敵に襲われます
 成虫は立派な羽が生えていますが、筋力がなく、羽ばたいて逃げることもできません
 幼虫も足の筋力が全然なく、枝に乗っかていても風で飛ばされてしまうのです。

 こうして、完全に野生への回帰能力を失ったカイコちゃんですが、人間に飼われていてもその生涯はある意味詰んでいます。
 だって、頑張って立派なマユをつくったら、糸を取るために熱湯で茹で殺されてしまうんですから!

生まれ変わってもカイコだけにはなりたくない・・・。

 正直、カイコちゃんは他のどんな生き物よりも一番しくじっているかもしれません。

あとがき

 いかがでしたか?

 今回はしくじり生物界隈の中でも、かなりの大御所たちを紹介してしまった感がありますが、まだまだこのような生物はたくさんいます。
 ナマケモノはガチもんのニートですが、パンダとカイコのしくじりに関しては、実は人間の責任も大きいんですよね。

 パンダの場合、密漁や森林伐採をされなければ自立して生息していたかもしれません。
 カイコちゃんに関しては言うまでもなく、人間の品種改良の結果、こんな生き物になってしまいました。
 カイコちゃんはそもそも家畜なので、進化の袋小路に入るのはある意味必然だったでしょうし、仕方のないことだとは思います。

 しかし人間が彼らをこのようにしてしまった以上は、最後まで人間の手で面倒を見てやりたいものですね。







  • 筆者紹介

MORU

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