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すごいぞ!最新工場の舞台裏。色んな場所で働くロボットたち【3選】

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 最近は、ちまたで「AI」という言葉を聞かない日がない程の空前の人工知能ブームです。
 ネットでは頻繁に「将来AIに奪われる職業〇選」といった記事も書かれ、人々の不安を煽るようなニュースが飛び交っています。

 AIと聞くと、皆さんはあの大手動画サイト、ニコニコ動画でも実況された「電王戦」の将棋打ちロボットとか、「やっちゃえ日産」のCMでもお馴染みの自動運転などを真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。
 確かにこう言うのは夢がありますし、私たち一般人の思い浮かべるAI像としては非常に分かり易い部類ですよね。

▲電王戦でのロボットとの対局の様子
(出典:「公益社団法人 日本将棋連盟」)

 将棋ロボットはどちらかというと大衆娯楽のために設計されていますし、単に将棋に特化しているだけではそこまで人類の脅威になると思えないかもしれません。
 また、自動運転も技術の完成が目前まで来ているようですが、法整備の問題等様々な課題が山積しているので、実際に導入されるのはまだ先のことだとお考えなのではないでしょうか。

 更には、ネットでよく見る「将来消えてしまう職業ランキング」なども、「どうせ数10年先の話でしょ?」と軽く片付けていませんか?
 ところがどっこい。こうした「人がやっていたことを代わりにロボットにやらせる」という現象は、現在進行形でバンバン進んでいます。
 もう既に労働力の機械化は目に見えにくいところで進んでいるのです! 今回はそんな知られざる働くロボットたちの様子を一緒に見ていきましょう!

自動化の代名詞・ロボットアーム

 大手の自動車メーカーでは、現在大抵の工場が製造工程のほとんどを機械化しています。溶接から塗装まで、様々な作業をこの複数のロボットアームがやってくれるのです。

▲実際の作業の様子はこちらの動画から見れます。これは起亜自動車のUSV「キア・スポーテージ」製造風景です。

 ロボットアームができることは、何も火花を飛び散らせながらバチバチと何かを溶接することだけではありません!
 上の画像のように、精密部品の製造といった非常に緻密な作業だってできちゃいます。

 このように、あらゆる製造工程をロボットアームなどの機械に代替させることには、次のような様々なメリットがあります。

・工場の生産効率が上がる
・ヒューマンエラーによる製造ミスがなくなる
・労働災害が少なくなる

 ロボットアームは、人間と違って疲れを知りません。休憩が要らなければ、不平不満も言いません。手元がぶれて作業ミスをすることもありませんし、人間にはできない速度でブンブン動くことができます。
 しかしその代わり、同じ作業工程を正確に繰り返すことに特化したこれらのロボットは融通が利きません。
 せわしなく動くこれらロボットの可動域にうっかり人間が入り込もうものなら、容赦なくアームに吹き飛ばされます。

 ある時作業員が工場のメンテナンスをしていて、ロボットアームの下に工具を落としてしまったとします。
 もしもこの人がそのまま稼働し続けるアームの下からこれを拾おうとすると、片腕が吹き飛びます
 こうしたことは、案外現場に慣れて油断した作業員に多い事故らしいです。

 そのため、設備の整った工場ではロボットアームを「安全柵」と呼ばれる柵で囲い、人間に危害がないよう対策しています。
 上の画像では黄色い柵がそれにあたります。人間が中で何か作業をしたい時は、この柵についた扉を開けて入るのですが、この扉にはセンサーがついており、扉が開くと中のロボットアームたちも自動的に動作を停止するようになっているのです。

 ロボットアームは物を作るだけでなく運搬にも適しています。上の画像は、エアーと呼ばれる空気の圧着装置を使ってダンボールを持ち上げている様子です。
 とあるベルトコンベアから別のベルトコンベアへ荷物を移動する工程も、最早人間の手が要らないのです。

 ちなみに皆さん、上のような人の手そっくりのロボットアームってどう思いますか?
 一見指の関節がたくさんあって、従来のロボットアームより多機能そうだし、精密な作業もできて、工場に導入するならこっちの方が良いんじゃないかと思われるのではないでしょうか。

 実際のところ、このように形がリアルで、人間に近い動きのできるロボットアームは現在全然活躍していません
 指がたくさんある分、動作を指示するためのプログラミングが大変になり、工場などにはあまり向いていないのだそうです。
 おそらくこういうタイプのロボットアームは、コミュニケーション用ヒューマノイドや医療用のために研究開発されているのではないでしょうか。

 ちなみに世界にはピザを焼くロボットアームもいます! よ!ピザ職人!

モノ作りの職人・工作機械

 続いて紹介するロボットは「工作機械」です。その名の通り、この装置は様々な工業製品を工作します。

 中の様子はこんな感じになっています。装置の中にある様々なドリルを使い分け、金属を加工します。
 上の画像にある飛び散った液体は「洗浄液」で、金属を削った時に発生するクズをこの液体が吹き飛ばしてくれるんです。
 皆さんがお使いのiPhoneのフレームも、実はこの装置が作っているんですよ。

▲こちらは実際に工作機が金属加工している内部の様子です。

 ちなみに上の画像はヤマザキマザック社製の工作機械です。ご覧のように工作機械にも様々な大きさがあり、作りたい製品によって用途を使い分けます。
 それにしてもこのマザックの工作機械、ちょっとデザインがチャラくないですか?

 うんやっぱチャラくない? なんかモニターもSF映画に出てきそうなデザインだし。

縁の下の力持ち・無人搬送車

 工場内の資材や、部品等の運搬も実は無人化されています。そのような工場内の物資の移動に使われるロボットは、「無人搬送車」、通称「AGV(Automatic Guided Vehicle)」と言います。

 大抵は上の画像のように、床に描かれた黒いライン(磁気マーカー)の上をなぞるように移動し、物資を目的地まで運搬します。
 MORUは、これらの装置が工場内を縦横無尽に走るさまを実際に目の当たりにしたことがあるのですが、それはもう圧巻でした。
 その時のAGVは電子音で「メリーさんの羊」の音楽をひたすら流していたのですが、おそらくこれは作業員との衝突を避けるための警戒音でしょう。

 実際のところAGVは、工場だけでなく、もうちょっと私たちに身近なところでも使われています。

 それは大手通販会社「アマゾン」の物流倉庫です。「ドライブ」と呼ばれるオレンジ色のロボットが、「ポット」と呼ばれる青い商品棚を持ち上げて倉庫内を縦横無尽に駆け巡ります。
 このシステムを導入することにより、アマゾンでは従来の敷地より少ない面積で商品を管理することができるようになったのです。

あとがき

 いかがだったでしょうか。工業関係の「工場」と聞くと、従来は上のような人の手で行う、非常に泥臭いイメージが付きまとっていました。しかし今は全然違います。
 確かに今でも、町工場などの中小企業の現場ではこうした作業風景は存在しています。ですが資本力のある大手はどんどん自動化に投資しており、この流れはもう止められません。

 ただ安心して欲しいのですが、こうした機械化された工場でもまだまだ人員は必要です。現段階では全く以て完全な自動化は実現されておらず、こうした生産ラインをメンテナンスする人間はどうしても必要不可欠なのです。
 よくAIを導入する理由として「人件費の削減」と言った言葉が出てきます。もちろんそういう効果はあるのでしょうが、実際は必ずしもそのために導入しているとは限りません。
 自動化の最大の利点は、先にも述べた通り、生産性の向上ヒューマンエラーの削減にあります。実際に機械を導入してみても人件費をさほど削減できていない工場もそれなりに存在するのです。

 ただ、現段階ではまだこの程度でも、将来の世代の方はうかうかしていられないかもしれません。現にこうして、あらゆる生産ラインや作業工程は機械に代替されています。
 テレビやネットでAIの話を聞いても、「そんなの未来の話でしょ?」と高をくくっていられるのは、あと何年後までの話なのでしょう・・・。







  • 筆者紹介

MORU

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