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【生命誕生の謎】生命発生の瞬間に迫ったユーリー・ミラーのフラスコの実験

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 こんばんは。MORU(@MORUNUMA)です!

 皆さんは、地球上に生命が誕生したばかりの時代に思いを馳せたことはありますか?
 大昔にはまだマンモスがいて、その前の人間がいない頃には恐竜がいて・・・その前は海にしか生物がいなくて・・・
 と考えると、最終的には地球上に生き物がいなかった時代に行き当たります。

 今の私たちや、その周りの動物たちがいるのは、太古の昔から命のバトンを受け渡してきたからです。
 でもその最初にバトンを渡した生物は?そもそも生物がいない状態で、どうやってバトンが生まれたの?
 深く追求すると、大変ミステリアスな問題に直面します。

 今回は、そうした謎に迫ったあらゆる仮説の内から面白い物を紹介したいと思います。

原初の地球を再現したフラスコでの実験

 1953年、シカゴ大学の大学院生だったスタンリー・ミラーは、ハロルド・ユーリー教授の実験室でとある実験をしました。
 それはフラスコの中に、生物誕生前の原初の地球と同じ状態を再現し、本当にそのような状態で生命の元ができるのか確かめる実験です。
 その時フラスコの中に用意された物質が以下の物です。

 ・水
 ・メタン
 ・アンモニア
 ・水素

 これらは、当時の地球物理学者たちが提唱していた、原初の大気中にあると考えられていた物質たちです。
 フラスコの底にも水をためておき、底の部分に熱を加えます。これは海底の熱によって暖められた原初の海水を表しているのです。
 そして、そこから気化した空気に放電を加えます。これは落雷を表しています。

 このように原初の気象状況を再現した後、それらの気体を一度冷却します。
 こうすることにより、一度気化したものが冷え、再び液体に戻り、雨となって海に降り注ぐサイクルを再現したのでした。

 するとどうでしょう。これを何回も繰り返している内に、段々赤い色の沈殿物が出来るではありませんか。
 そしてこの赤いものの中から、なんと生命に必要なアミノ酸が確認されたのです。

この実験から分かったこと

 こうした実験から、生命が生まれる前の無機物しかなかった原初の環境でも、自然現象によって生命の元となるアミノ酸(有機物)が発生し得ることを証明し・・・ていないようです。

 当時こそこの実験は大変注目を集めたのですが、今日の地球物理学では、原初の地球の大気を構成していた気体はメタンやアンモニアではなく、二酸化炭素や窒素酸化物で構成されていたと考えられるようになったため、そもそもこの実験では原初の地球環境を再現できていないのです。

 しかも、後者の大気に対する見解が正しいとするならば、このような酸化性気体で構成された大気の中で、アミノ酸のような有機物を発生させることは大変難しいようです。
 そのため、この実験が試みようとしていた方向性は評価されていますが、既に科学史の中では過去の物とされてしまいました。

まとめ

 いかがでしたか。今日でも生命の起源については分からないことが多く、科学の世界ではいまだに論争が絶えません。

 ユーリー・ミラーの実験は間違いであり、当時の地球環境から自然発生的にアミノ酸が生まれたわけではないとされてしまった後は、「当時地球に、アミノ酸を生成させることのできる物質を含有した隕石が落下してきた」とする説や、「そもそも最初からアミノ酸を付着させた状態で隕石が落下してきたのだ」とする説も誕生しました。

  このように、生命誕生のプロセスには謎が多く、そのプロセスについてははっきりとしたことが分かっていません。

 ですがMORUにはたった1つだけ断言できることがあります。結局のところ、生命が誕生し、今こうして私たちが息をすることができるのは、ほぼ奇跡に近いということです。







  • 筆者紹介

MORU

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