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作られた嘘の人魚のミイラたち「フィジー・マーメイド」の実態とは

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 ※注意:この記事にはミイラの写真が掲載されています。苦手な方はブラウザバックされることを推奨します。

 唐突ですが、前の記事を読んで、「人魚って本当にいたのかも!」と思ってくださった読者の皆様には大変悲しいお知らせです。前の記事では日本に存在する数々の人魚のミイラについて紹介しましたが、こうした物の中には、科学のメスが入り、とうとうその正体を暴かれてしまったミイラがいるのです。

 それがこちらです。

 こちらは、オランダにあるライデン国立民族学博物館所有の、日本から貿易を通じやってきたという人魚のミイラ。なんとこれにエックス線がかけられ、中身をあらわにされてしまったそうなのです!

内部のレントゲンの様子

▲おや?胴から尾の方にかけて、体を固定するための金属の棒らしきものが写っていますね。

▲むむ。尾の真ん中らへんに通っている骨が、途中でプツリと切れてしまっているぞ。

▲あちゃー。頭蓋骨の鼻から先と下あごがきれいにカットされちゃってる。これは完全に作り物ですわ。

 結論から言うとこのミイラは、サケの下半身と猿の上半身を縫い合わせ、ふくらみが足りない部分には中に綿を仕込み、これを寒い時期に天日干しにした、ミイラと言うよりは干物に近いものだそう。こうすることで、色も全体的にミイラっぽく見えるようになり、ぱっと見違和感のない仕上がりになるのだとか。しかも防腐処理のためにヒ素まで塗ってあるそうです。職人技かよ。

 こうした物は、1つの国にサケも猿も生息している、世界的に見ても珍しい日本のような環境でなければ作れなかったそうです。

輸出された人魚たち

 オランダのミイラは科学的に検証したことでその正体が暴かれてしまったように、大抵の人魚のミイラは偽物であり、猿と魚を縫い合わせたものが殆どだということが分かっています。
 しかも、こうしたものは1種の土産物として産業が成り立ち、江戸時代にはこれを作る職人が存在。海外の商人に売っていたそうです。日本で作られたミイラたちは、欧米社会の至る所で見世物として展示され、博物館や展覧会の目玉になっていました。

▲フィニアス・テイラー・バーナムの博物館に展示されていた人魚のミイラ。火災で博物館ごと焼失し、現存していません。こうした人魚たちは、当時「イギリス領の南太平洋の島、フィジー島で捕獲された。」という触れ込みで展示されていたため、「フィジー・マーメイド」と呼ばれています。

▲アメリカのアリゾナ州にある、バードケージシアターミュージアムで展示されているミイラ

▲こちらはあの有名な大英博物館で保管されている人魚のミイラ。このミイラは仁徳寺のミイラとポーズが似ています。

▲こちらも大英博物館にある人魚。しかしこうして見るとやっぱり顔は猿ですね。

今も作られてるミイラ

 こうしたフィジー・マーメイドたちは一昔前だけの話かと思っていたら、実は現代でも製作されているようです。
 様々なミステリアスな生物のミイラ作品を手掛けるアーティスト、トーマス・クーブラー氏が、かつてオークションに出品した過去作品にはこんなものがありました!

▲なるほど...よくできてる

▲真正面から見るとよく分かりますが、これは小型の猿を使ってますね。

▲上の人魚よりちょっと大人っぽい。

▲真正面から見るとやっぱり猿だね。。。ってあれ?手がカギ爪になってる!どうやって作ったんだろう。

あとがき

 いかがでしたか?MORUは小さい時に妖怪についた書かれた本を読み、そこで人魚のミイラについて知りました。その時は、「妖怪って本当にいたんだ!」とワクワクし、ロマンを感じていたものですが、ふたを開けてみれば実は手の込んだ偽物が殆どだったんですね。。。

 ただ、金設けのためだけに人魚が作られていたわけでもなく、こちらの記事でも紹介したように、いくつかの寺や宗教法人が所有しているミイラには、それぞれの由緒がありました。それらは、現地の信仰を具現化する意図があって作られた物なのです。実際こうした場所では、これらのミイラは大事に祀られ、崇敬を集めています。このような施設がミイラの科学的鑑定をあえて行わないのも、そうしたことにあまり意味がないからなのでしょう。

 







  • 筆者紹介

MORU

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